私も子供の頃、祖母に「夜に爪を切るものではないよ」と言われた記憶があります。
何故、夜に爪をきってはいけないのか…。
調べてみたら、色んな理由がありましたよ。( ´∀` )
儒教の教え
儒教の教えには「身体髪膚これを父母に受く」とあり、親からもらった体に傷をつけるのは親不孝とされているため、夜に爪を切ってはケガをしてしまうのを避けていた。
何故なら現代のように電気が無い時代は灯りは油かロウソクだったため、薄暗いところで爪を切るのは大変危険な行為だった。更に、当時、油もロウソクもとても高価なもので、庶民は日の出、日の入りと共に寝起きしていたので、夜に爪を切ることは、大変な無駄使いだと思われていた。
爪には霊魂が宿っている
日本書紀にも「謹んでおのれの爪を収めよ」とある。古来より、人の身体は霊魂が宿るところで、爪はその一部とされていた。したがって、幽鬼が動き出す夜に爪を切れば、彼らに刺激を与え、よからぬことがおき、災いをよぶと考えられた。
におい
昔は、囲炉裏ばたなどで爪を切り、その爪が飛んで火の中に入ると、タンパク質が焦げる独特の臭いがする。昔の人はこの臭いを火葬場の臭いと重ね合わせ、死を連想させるので戒められた。
死者を弔うときに、「納骨」や「納髪」という儀式があるが、かつては、「納爪」(のうそう)もあった。そのため、爪が燃えることは、死を連想させたのだろう。
爪を踏むと痛い
現実的に、昔は安全な爪切りもなく、照明器具が不十分だったため、夜は本当に暗かった。暗がりでは飛び散った爪が探しにくく、踏むと痛いこともあった。そのため、守るべき礼儀作法とされていた。
読み方で縁起が悪い
昔は縁起を担ぐ事がおおかった。なので「夜爪」を切る(よづめ)をきる、という言い方が、
「世詰める⇒この世で長生きができない⇒親より早く亡くなる」という風に言葉をかけて縁起が悪いと思われていた。
なので、「親の死に目に遭えない」と言われていたようです。
しつけのための戒め
昔は、自分でやらなければならない事が多く、安全な爪切りもなく、手先を怪我すると大変だった。
爪を切りケガをする⇒ばい菌が入る⇒指が腫れて仕事ができない⇒または小さな傷でも死に至ることがあるかもしれない⇒そうなると親より先に死んでしまうかもしれない。
と、なるので、ケガをさせないためにしつける言い方です。「親の死に目に会えない」は、親を看取って送ることができないのは、人生最大の後悔の一つとされていた昔は、(現代でもそうであると思います)この経験をしたくなかったら「言いつけを守りなさい」という戒めの例えでもあるようですよ。
以上が、夜に爪を切ってはいけないと言われるのはなぜか?の理由になります。
少しでも納得できる回答がありましたら幸いです。
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