地鎮祭/家を新築するときなどに行うお払いの意味は?

地鎮祭/家を新築するときなどに行うお払いに意味は? 暮らし
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日本文化はとても興味深いものですね。
家を建てる前や、都市開発の高層ビルでも、ダムや橋の工事でも、必ず地鎮祭が行われますが、それは何故なのでしょうか?
「地鎮祭」の意味を詳しく意味を調べてみました。

地鎮祭とは?

読み方としては「じちんさい」または「とこしずめのまつり」です。
地鎮祭とは、建物の新築や土木工事の起工の際などに、その土地の神様を祀り、工事の無事進行・完了と土地・建造物が末長く安全堅固であることを祈願するために、おこなわれる祭りです。

一般には「じまつり」などとも呼ばれ、日本の国土を司る神又は守護神である大地主神(おおとこぬしのかみ)と、その地域の神様である産土神(うぶすなのかみ)、またその土地の神々である「此の地を宇志波伎坐(うしはきます)大神等」をお祀りします。

地鎮祭は地域によりお祭りの仕方が異なる場合もありますが、基本的な祭儀の流れは神社の祭儀とほぼ同様です。そのなかでも特徴的なこととして三つの行事がおこなわれます。

一つ目は祓(はらい)の行事

四方祓(しほうはらい)の儀と称して、祭場四方の敷地を大麻で祓ったり、半紙と麻を切って作った切麻(きりぬさ)などを撒き、祓い清めます。

二つ目は起工の行事

刈初(かりぞめ)の儀・穿初(うがちぞめ)の儀と称して、施主・施工者が忌鎌(いみかま)・忌鍬(いみくわ)・忌鋤(いみすき)などにより、草を刈り、地を穿つ(掘る)所作をおこない、神様に工事の開始を奉告します。

三つ目は供物の行事

鎮物(しずめもの)埋納の儀と称して、神霊を和め鎮めるために鎮物の品を捧げて、工事の無事安全を祈念します。

土地の神に敬意をはらい、使用の許しを得て、工事の安全と生活の平安を祈願するという祭りの意味は、まさに日本人の生活習慣における伝統や信仰に基づいたものといえます。

地鎮祭を行う理由

地鎮祭の歴史は1300年以上もさかのぼりますが、古くから定住生活を続けてきた日本人の生活意識と結びついたものともいえます。そして日本独特の信仰心によるものだと考えられます。

八百万の神々がいるという多神教の神道は、神様の存在ばかりか万物に宿る霊魂の存在をも人々に信じさせました。

 

例えば山の霊、樹木の霊、岩の霊などがあります。
そんな例の一つに土地の霊があります。家を建てるために土を掘り返し、工事を始めれば土地に眠る霊を眠りから起こしてしまうことになります。そうすると眠っていた霊が動き出し、工事の邪魔をし、工事現場で事故を起こしたりして、工事の邪魔をするかもしれないのです。
そんな事にならないように、前もって神様に降臨してもらい、工事の開始を報告し、霊を鎮めてくれるようにお願いをしておきます。それが地鎮祭を行う理由です。

神式の地鎮祭の流れ

1.手水(てみず)⇒神事の会場に入る前に手水桶から掬った水で両手を洗い、心身を浄める
2.修祓(しゅばつ)⇒参列者の心身を祓い浄める
3.降神(こうしん)の儀⇒祭場に神様を迎える
4.献饌(けんせん)の儀⇒神様に山・川・海などの食物を献じる。(お供えする)
5.祝詞奏上(のりとそうじょう)⇒神様に祝詞(のりと)をあげる
6.司法祓(しほうはらい)⇒土地の四隅をお祓いし清める
7.切麻散米(きりぬささんまい)⇒神酒、米、塩をまいて祓い浄める
8.鍬入(くわいれ)の儀 ⇒施主が鍬で土地を崩す
9.玉串奉奠(たまぐしほうてん)⇒玉串捧げ神様への崇敬をあらわす
10.撤饌(てっせん)の儀 ⇒神様に献じた食物を撤去する
11.昇神(しょうしん)の儀 ⇒神様を元の御座に送る
12.神酒拝戴(しんしゅはいたい)⇒神様に捧げたお酒を全員で戴き儀式は終了となる
13.直会(なおらい)⇒神饌品のおさがりをいただく
更に、柱立て、上棟式、屋根葺き岩いなど工事の進行に伴って、神事が行われる段階がいくつかあります。
近年は屋根を支える一番高い部分の工事の際に行う上棟式一つにまとめることも少なくありません。




 

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